柔らか頭体操
タイ、それも巨大なハブ空港のあるバンコクに何年か住んで、インドなんて行こうと思えば簡単だったのに、インド恐怖症で在住時には行かずじまいでした。
タイでそれなりに鍛えてもらったものの、帰国後にインド旅行をした際も、とてもATMを利用する勇気は出ませんでした。
現時点でも、ティラキタ通信を見る限り、あてにするのはどうかと。。。もっともインドは広いので、治安もインフラも地域によって格段に違うため、南部のITで急成長している都市部だと大丈夫かもしれません。
以前イギリスに住んでいた頃、建物の壁に歩道に面してATMがありましたが、あれも好きじゃありませんでした。可能な限り、店舗の中にあるマシーンを探して使っていたな〜。
イギリス時代はまだ精神世界の知恵に触れる機会が殆どなく、恐怖にまみれて生きていて(三次元ですね〜)、全然「違い」を楽しむ心の余裕も、頭の柔らかさもありませんでした。
バンコクに行く頃になると、ようやく少し頭が柔らかくなってきて、初めての短い滞在の帰りのこと…まだタイには全然慣れていなかったので、海外では安全を買うというポリシーで、ホテルの車で空港に向かいました。
雨季の土砂降りにあたり、高速も路地裏のような速度でしか進みません。
ビシッと真っ白な制服を着た運転手が平謝りするのを、飛行機の時間には十分余裕があるから大丈夫と安心させ、これがバンコク名物の大渋滞か〜と観光しているつもりで、雨に煙る見慣れぬ街並みを楽しく眺めていました。
ようやく度胸もついてインドに行き、ニューデリーで個人の邸宅をプチホテルにした瀟洒なアコモにチェックイン、オーナーのお母様の手作りチョコレートなどいただいて、ご機嫌でお風呂に入ろうとした時のこと。。。
例のHとCの表示がある取手をHの方に回して延々待っても水しか出ない(--;)
しばらくジリジリしてから、致し方ないので、服を着なおしてスタッフを呼ぶと、彼はささっと取手をCに回し、水に手を当ててにっこり(^^)
えっ!? Cold からHot water が出る!?
はい、取手の表示は逆だったですね。
う〜〜〜〜〜〜〜ん。。。
日本のオーガナイズされた環境にスポイルされた頭はまだ硬くて、インド生活に必要な応用力が足りんかった…と反省しきりでした。
海外に行って何が面白いって、こういう「えっ!?」とか「げっ!?」という瞬間を堪能できることではないでしょうか?
本格的に住むとなると、日本の良すぎる環境に慣れた私たちにはハードルが高いかもしれません。が、旅行程度なら、なんでも面白がれるのではないでしょうか?
バンコクの一流SCの一流コスメメーカーの店舗で、品物の個数をごまかされたかと思えば、一流デパートで無料のはずがとてつもなく高額なお直し代をふっかけられて、「何言ってんのよ、それってチェンマイじゃひと月のアパート代よ!」と宣戦布告したら、あっさり引き下がった店員は、本来セールではない品物をなぜかセール価格で売りました(@@;)あんた、馘にならないのか!?
でもね、日本でフツーに日常生活してる時も、この旅人の感覚でいれば、腹が立たないどころか、笑いのネタに事欠かないかもしれません。
実際、私たちはごく一時期をこの地球にご厄介になっている旅人ですから。。。
- 何でもなくて天国な日常
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