愛する by ティク・ナット・ハン
ティク・ナット・ハン著『愛する』(シスター・チャイ・ニエム+西田佳奈子訳 河出書房新社刊)が届き、ワクワクしながら箱を開けた時、実はちょっとがっかりしました。
え〜、ちっちゃな本…
でも読み始めたら、すぐに微笑みが浮かびました。。。
p15
理解とは愛の本当の姿
「その人の苦しさを理解すること」が、あなたが誰かにあげられる最上の贈り物です。
「理解」とは、愛のもうひとつの名前です。
その人を理解してあげられなかったら、あなたはその人を愛することはできないのです。
苦しみが私たちを歪んだ言動に駆り立てます。その表面に現れたものではなく、わかりにくく隠れた苦痛を理解することができれば、その言動は格段に受け入れやすくなります。
そして、勿論そうした愛/理解は、自分自身に与えることからしか始まりません。
自分自身の苦痛を知って、理解して、その苦痛から生み出してしまったものがどんなにひどくても、思いやりを持って許して受け入れなければ、自分自身が救われないだけでなく、他の誰も救われないでしょう。愛と理解に欠けた非難や無視からは、意味のあるものや幸せなものは何一つ生まれません。
p20
自分自身を愛し、理解し、本当の意味で思いやることを覚えてはじめて、私たちは誰かを愛し、理解することができるようになるのです。
愛が無ければそれこそ辛くて窒息するようですが、読み書きそろばん(じゃなくてパソコン)よりも、もっと大事なことについての教育が、えらくお粗末なこの社会で、是非多くの人に手にとっていただきたい本です。
特に若い方達には、わかってもわからなくても、是非お読みいただきたいと思います。
p32
あなたという唯一の花
どんな子供も、人類という花園の1輪の花として生まれてくるのです。
世の中に、1輪として同じ花はありません。
社会では、若い時から、あなたにはこんなにも欠点があり、こんな商品を買ったら、こんなルックスだったら、こんな相手を見つけたら、全てがうまくいくのだと言わんばかりの情報に晒されてしまいます。
子供たちには、君はかけがえのない存在で、君らしくあるだけで充分なんだよ、誰か他の人になる必要はないんだよ、と大人の私たちが伝えてあげましょう。
- ご本
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