放下
この旅行中、海に浮かびながら、甘美な死のような感覚を何回も覚えました。髪や頭皮も全部海に浸けて浄化したかったので、時々海面でひっくり返り、ヨガのシャバーサナよろしく、全身の力を抜いて浮かぶその感じが、海というか、宇宙に全てを委ね切るようでした。
ああ、私はこうやって、全てを委ねることができる…それは、死ぬことのような気がしました。普通の意識で生きている時、私は委ねているつもりでも、どこかに緊張や抵抗を抱えています。でも海にひっくり返って全身から力を抜いた時、本質的な解放感に完全に浸されました。逆に、日常で緊張したり、抵抗やら執着やらを感じてストレス状態にあるからこそ、それを肉体を含めて解放した時、この本来の状態をヴィヴィッドに感じることができたのかもしれません。これもコントラストですね。。。
シュノーケルをしながら、海面に顔を伏せて浮いていた時も同じです。目をつぶって波に揺られるままにしていると、一層その状態を深く感じることができました。
この本来の状態は、完全に生を手放している点で、死と似ているのかもしれません。勿論死んで無くなるわけじゃなくて、生や自分に対する執着やコントロールから自由だということです。本来の自分の完全無欠で何も必要な物がない、その自由と解放感は甘美としか言いようがありませんでした。
それでも、日常の意識が戻って来ると、微妙ではあっても、欠如感やそれを埋めようとするドライブ、不快さを何とか避けようと無意識にでも硬直するその感じが一緒に戻って来ます。これは明らかにストレスですが、とても微細なレベルで、それでもやっぱり心身に負担になる硬直には違いありません。
まあ、そうした日常の意識あっての経験の豊かさもあるでしょうから、この、極から極への往復が続くうちは、それでいいのかな…そのうち自然にケリが着くような気がしないでもないです。
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