宴 Life is a Party
宴 Life is a Party
毎日毎晩ノンストップで繰り広げられる
すごいパーティ
出席者は数知れず
飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ
御馳走もよりどりみどり
飲み物は尽きせぬ泉となってふるまわれる
さんざめく人工的な灯に
銀食器がきらめき
うず高く積み上げられた果物には
どこからともなく虫が寄って来る
まるで天上にいるかのような妙なる調べとともに
突き刺さる戦闘機の轟音が鳴り響き
別の部屋では小鳥が歌を歌いながら跳ねている
黄色や白のはかない蝶が
徴を見よとばかりに
グラスの縁や重ねられた皿にとまった
数知れぬ花びらが撒かれ
鐘の音がどこかでこだましている中を
色とりどりの衣装をひらめかせながら
人々が舞い踊る
腹を抱えて大笑いしている横で
喪失の涙を流し
確かなものは何もないことを悟って
浄福に浸る
傷ついたダンサーが登場し
その目を見はるような壊れ方に悪酔いして
ひとしきり吐いた後
よろめきながら露台に出れば
天国の清涼が、草の匂いとともに頭を冷やしてくれる
祝砲が大気を揮わせ
度肝を抜くような打ち上げ花火が
色とりどりな光で頬を濡らした
女神よ
あなたでなくて、誰がこのような完璧な宴を計画したか?
いびつな夢や汚辱と不調和が満載された極彩色のワンダーランド
相も変わらず賑やかで豊かなその奇跡の宴を取り囲むように
沈黙の暗闇が拡がる
虚空にだけ棲息する風のような生命体が
かすかなきらめきを残して駆け抜けて行った
その行方は誰も知らない
- Poem & Fable
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