真実の牽引力 すれ違いのダイアリーズ(ネタばれあり)
珍しく映画を見て来ました。
地上のドラマは、平行現実を含む自分のうん百を超える転生や、クライアントさんや身近な人たちの人生、昔研究者をしていた時にあれこれ知った文学者たちの人生で、もう充分か、食傷ぎみかもしれません。
でも、たま〜〜〜に、ふっと胸騒ぎするような映画に出会うことがあり、一応オラクルカード引いてみたら、Message in a Bottleのカードが出て、あ、こりゃ行かなきゃ…と重い腰を上げて見て来ました。
タイに何年か暮らして、心底タイが好きなので、タイ語の響きを聞いたり、日常的な風景を見るだけでも楽しめる筈で、おまけに会場が、いつもMirus Clubでお世話になっているアートセンターで、特別な日を除き、だいたいは空いていてエネルギー的にも楽に鑑賞できるし…。
そして、実話ベースということで、ストーリーもろくに知らずに見たんですが、やっぱりよかったです。
二つの実話からヒントを得て新たに創られた物語なのですが、その実話の一つが、プロデューサーの友人が、一度も会ったことのない女性の日記を読んでしまい、しかもひどく感動して彼女を探し出した挙げ句、二人は目出たく結婚したという話です。
これだけ聞くと!?ですが、映画では別のセッティングで、主人公がヒロインの日記を読みながら、まだ一度も出会ったことのない彼女と深く共感してゆく物語になっています。
誰かに読まれることを考えずに、純粋に自分の心との対話をする日記。。。至らなさも、失敗の辛さでも、恐れでも、そしてそれを乗り越えようとする意志でも…ありのままに正直に。。。
以前個人セッションをしていた時、誰もがひどく無垢で、ふるいつきたくなるような魅力的な本質を持っている事に気づきました。日常の目を横に置いて、エネルギーを見る目で見れば、それはわかります。
ただ、それぞれはとてもユニークで個性的な存在ですから、そのユニークさがあまりにかけ離れていると、一緒にいるのはきついでしょう。
ヒロインのエーは、喧嘩別れを繰り返しながら十年以上付き合った大好きな恋人と最後に別れる時に、それに気づきます。水上学校の教師としてすれ違いながら、お互いの日記を読むことを通じて、同じ価値観を共有し、同じ方向を見ていることを知ったダメ教師の主人公ビーこそが、自分と同じ世界の住人だということを理解したからです。
正直であること、真実であること、それは本来自然なことの筈なのに、あれやこれやで見えにくくなって混乱しているのがこの世界であり、人間関係です。
もし、充分に自分自身の内側に意識的でいられるとしたら、そのあれやこれや…というのは、たぶん自分を守りたい、傷つきたくないという自己防衛に過ぎず、どうにでもなることに気づけるのではないかと思います。
とても面白い、そしてメッセージ性に満ちた映画でした。
やっぱりタイって、大好き☆
- タイランド
- / trackback:0
- / comment:0
- [ edit ]