ターシャの笑えてしんみりする Outrageous なエピソード
も一つおまけ。
こちらも『とんでもなく全開になれば…』の引用です。「とんでもなく」の原語 "Outrageous" って、なぜだか響きからしても前から好きだったんですよね。。。辞書にはひどい意味が羅列されているけれど、呆れるような法外さみたいな意味がLにはぴったり来ます。で、ターシャもきっとそうに違いないと思う。
私たちはニューヨーク州のキャッツキル山地のひなびた田舎道路沿いに、となりあって住んでいた(L註 隣人はエイミー)。当時の私は、カラスの群れに取り囲まれるがごとく変化の只中にいて、恐ろしい時期を過ごしていた。狭い玄関ポーチに腰をおろし、自分の惨めさについて黙々と考えるのが大好きだった(このときはまだ、神の秩序という考えはしっかり定着していなかった。嘘じゃない、だんだん進んでいくものなのだ)。座ってくよくよ考えている時、格子の柵を買ってツタと紫のブーゲンビリアを育てる様子を思い浮かべることがあった。そうやってイメージするだけで、心が軽くなった。でも私はエイミーに、一番近くの木材店に行くのに五十マイル運転することすら気後れする、と悲しげに言った。
神に助けを求めることは、ときどき思い出してはいた。折を見つけては、本当は感じられないくせに、あたかも存在するかのようなふりをして、大いなる力に向かって気持ち半分でぼそぼそ話しかけていた。「はい。私は完全に道を見失っています。私が独りぼっちじゃないというしるしを、何でもいいので今すぐ見せてください。お願いできますか?」
ある日、この静かな道路では聞いたことのないような轟音をたてて、大型トラックがすごい勢いで通り過ぎていった。次の瞬間、エイミーが太ももを叩きながら大笑いしているのが見えた。
「うわあ!今のが何を落としていったか、あなた信じられないわよ!」彼女は大声で言い、トラックは角を曲がって見えなくなった。
必要だったのとぴったり同じサイズの大きな格子柵が落下して、道路脇に配達されていたのだった。
(「神の記録より二件」pp207-208)
こちらも『とんでもなく全開になれば…』の引用です。「とんでもなく」の原語 "Outrageous" って、なぜだか響きからしても前から好きだったんですよね。。。辞書にはひどい意味が羅列されているけれど、呆れるような法外さみたいな意味がLにはぴったり来ます。で、ターシャもきっとそうに違いないと思う。
私たちはニューヨーク州のキャッツキル山地のひなびた田舎道路沿いに、となりあって住んでいた(L註 隣人はエイミー)。当時の私は、カラスの群れに取り囲まれるがごとく変化の只中にいて、恐ろしい時期を過ごしていた。狭い玄関ポーチに腰をおろし、自分の惨めさについて黙々と考えるのが大好きだった(このときはまだ、神の秩序という考えはしっかり定着していなかった。嘘じゃない、だんだん進んでいくものなのだ)。座ってくよくよ考えている時、格子の柵を買ってツタと紫のブーゲンビリアを育てる様子を思い浮かべることがあった。そうやってイメージするだけで、心が軽くなった。でも私はエイミーに、一番近くの木材店に行くのに五十マイル運転することすら気後れする、と悲しげに言った。
神に助けを求めることは、ときどき思い出してはいた。折を見つけては、本当は感じられないくせに、あたかも存在するかのようなふりをして、大いなる力に向かって気持ち半分でぼそぼそ話しかけていた。「はい。私は完全に道を見失っています。私が独りぼっちじゃないというしるしを、何でもいいので今すぐ見せてください。お願いできますか?」
ある日、この静かな道路では聞いたことのないような轟音をたてて、大型トラックがすごい勢いで通り過ぎていった。次の瞬間、エイミーが太ももを叩きながら大笑いしているのが見えた。
「うわあ!今のが何を落としていったか、あなた信じられないわよ!」彼女は大声で言い、トラックは角を曲がって見えなくなった。
必要だったのとぴったり同じサイズの大きな格子柵が落下して、道路脇に配達されていたのだった。
(「神の記録より二件」pp207-208)
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